トップページ
   
 
       
  木彫刻の第一人者  
       
   

先日非常に残念な話を耳にしてしまいました。木彫刻の第一人者である、鈴木実先生の訃報を。氏は時計の愛好家で知られる人でした。氏が愛用した時計はパテックフィリップ、バセロンコンスタンチン、ブレゲ、ブランパン、ピアジェ、カルティエをはじめ、フランクミューラやダニエルロートなどもお持ちでした。私の知るところでは晩年はブレゲのアエロナバル限定の PG ブルー文字盤かカルティエのパシャ38 mmYG のクロノグラフをお使いになっているのが多かったようです。 氏の作品を目の当たりにしたのは銀座で行われた個展に伺ったときでした。それまでは話には聞いていたのですが、初めて氏の作品を目にしました。 有名な家族の肖像は雑誌の写真で見ただけなので実物は初めてでした。表現がうまく出来ませんが、氏の独自の世界に引き込まれてしまいました。 その後も昨年、今年と国展での展示は見に行きました。東京都美術館は彫刻の展示場が下の階にあるので上から全体の様子が見られます。上から見て氏の作品はすぐに分かります。個性的な作品が並ぶ中でも何か違いが出ています。 そういえば彫刻でもブロンズ像って同じものがいくつあるって知っていましたか?型で作るのでいくつもつくることができるのです。だから「ロダン」ブロンズ像が結構いろいろなところにあるんですよ。木彫刻は一つしかありません。(本当は見本で一つ作るみたいなのですが)そんなところに私は惹かれたのです。今回は天文時計についてのお話しをするつもりでいましたが、鈴木実氏への追悼文とさせていただきました。 氏へのご冥福をお祈りいたします。

 

 
         

Marubishi shokai co.ltd